アンヂィズキット

いろんな意味で演ずるひと。 芝居・音楽・絵・言葉をサイクロン方式に小出しにして遊びます 。

あたしはじぶんのしゃはばがわからない。


車幅と云うのには
無論あたしは車ではなくヒト科の生き物であることは熟知しているが、
「自分の大きさがわからない」
とか
「自分の幅がわからない」
とか云ってのけると
なんだかとても触れづらい、社会になんだか不穏な空気を孕ますので
ちょうどいいことばとして
「車幅」
を用いることにしている。


字の通り、
車と、車庫や道幅の如く、
自分の大きさ及び、動く範囲と周囲の物との幅感覚がわからなく
何度も同じところで肘や膝や
頭を(←いまさっき打った)
強かにぶつけることになる。


流石に、まっすぐに歩行する時の
足から頭のてっぺんまでの縦の大きさに関しては
定位置に目が備わっているのでそれなりに避けることができている。
然しながら、
屈伸等の動きを伴ったり、
手足の動作が加わると
もうわからない。
ガンゴン生傷を作って仕舞う。


然う云えば、何故かパワーバランス系のモノをしていると
少し回避できることが実証されている(あたしに関してだけの曖昧なデータ)。
あたしはあれを「転ばないやつ」と呼んでいるけども
あれはなんだ
さてはあれか
バランス感覚の問題なのか。
あまりにも運動音痴ゆえなのか。
然し
小学生の頃、町のポートボールに強制的に参加させられていたときは
「ゴール」
と云う、まあバスケットでいうゴール代わりに
人が小さく狭い台の上に立ってジャンプしてボールを受けとる
と云う役を担っていた。
おにごっこをするといつまでも鬼を譲らない運動音痴だけど
あれだけは何故か出来た。
然う云えば高く跳ぶことにかけては
まったく無関係だがマサイの血を感じて仕舞うくらい跳んでいたのだ。(たぶんね)
そうだった。
そして高所恐怖症でもあり運動音痴であるがゆえ
届かない方向のボールをなんとかキャッチしたときでも
怪我をしないで台から落ちて着地するイメージが持てないので
絶対に台から落ちない
ことに必死だったので成り立っていたのかも。
そして地区大会まで行って、あたし史上ありえない運動功績を持つことになる。
あとにもさきにも運動関係でメダルと云うものを貰ったのはあれだけだった。
ま、団体競技だしね。


そして静かに文化系へ舞い戻って
今日まで鈍い運動能力をにぶにぶさせて生傷をこさえているのだ。
ドッヂボールで避けるのは得意だったけどな。
手を出すと受けとれないんだよな。
バレーボールでサーブすると必ず先生目がけてとんでったしな。
バトミントンで少しは打てても卓球はからきしだめだしな。
やはり
自分の動く位置が把握できてないのだろう。
無駄に手が長いからだろうか。
ぢゃあ頭は?
うーん。
鍛錬すれば回避できるようになるのだか。


じぶんの車幅がわからない
そんなあたしはもちろん
車の免許は持っていない。