アンヂィズキット

いろんな意味で演ずるひと。 芝居・音楽・絵・言葉をサイクロン方式に小出しにして遊びます 。

『SPEC』ってなんだったろう。

SPEC 〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜
TBSドラマ 演出:堤幸彦 / 加藤新 / 今井夏木 / 金子文紀 脚本:西荻弓絵
出演:戸田恵梨香加瀬亮 ほか

今クゥルで毎週楽しみに観ていたドラマ。
最近堤作品づいてるなあ。


いろいろ分析する気もないし
あれはああ云う意味だとか
具体的に文字で記す頭もないし、
いつも大きな液体の不定形に立体化したぼよんぼよんしたかたちで
ひしっと受け止めて仕舞うので
そゆことは云いません。

(だからいつも言葉足らずなのだろうな、あたしは)


SPECとはなんだろうと思う。
SPECは現実にないものだとは思ってない。
思いが強ければ何かが動くこともあったりするのも知ってる。
でも其れは
なんで目覚めるんだろう。
必要だから
必要だったから?
其れは
一体誰の為なんだろう。
自分の為に目覚めることってあるんだろうか。

思った。


人間を特別な動物だとは思わないけれど
愛があって
思いやることが出来るのが人間なのだとは思う。


SPECが目覚めて仕舞うのって
恐らく物凄く強い愛が動くからだと思う。
ひとを
自分ぢゃない誰かを
強く思うから発動するエネルギィなのだと思う。
自分自身のことを強く思っても
自分の生命を維持するぐらいのエネルギィしか起こらないような気がする。


でも
愛はまっすぐばかりではないから
歪んでいたり
愛が受け入れられず行き場を失ったりして
起こったエネルギィが悪い方へ作用したりするんだろう。

然うなると
SPECはただの武器になる。
強い武器を持つひとが
強い人間ではない。
「強い武器を持った」人間でしかない。


なんだって使いようだし
なんだって使わなければ何も起こらない。


其れは
SPECがあってもなくても同じなんだろう。



結局
愛があるから人間なんだ。
愛でつなぎたくて愛を無くしたくないから、人間でいるんだと思う。
うん。すごくシンプル。
特別なものなんていらないんだ。


いろいろなものがあふれて
いろいろないろにまみれて
あたしたちはすぐ大事なものを見失って仕舞うから
然うやって
端まで追いつめられて
確かめたような
そんな感じがする。


堤作品って
時々然う云う
人間が金や欲や権力や強さとかで
見失った状態を描いてる。
そして
結局
何が大事だったか
愛だよね
ひとがひとを想うことだよね
ってのを
再確認させられるような気がする。


其れが
宗教だろうが超能力だろうが
云いたいことはおなじことなのかもなあ

思った。
人間を描いてる限り。



ただただ
愛が大事だって
ことだけが
じわじわと
観終わった
あとあじとして残ってる。