陰影する感情の淵にとどまるは、なに。
帰宅して家のドアをあけて
すこしあいたカァテンからかすかに自然光が差すだけの
殺伐とした部屋の光景を眺めた。
殺伐と云うよりは
もごもごとして
なんとも云えない気持ちになった。
散らかり過ぎだろう。
しめきるとエアコンが29℃でもよく効いて
無粋な侵入者に手足を刺されることもないのだけれど
また誰かに云われそうなくらい
よからぬ気がたまるよ
ってな具合で
風を通すさぎょうをする。
開け放って
流れてゆく。
なんでもないようで
大事なことだったりする。
へんな気はどっからでもたまる。
なんだって悪いものは
其処へ留まろうとしがちだから
流さないといけない
のは重々承知しておるのだけれどね。
きょうは
いろんなひとになまえをかいてもらった。
ひとのおもいかたはさまざまだ。
なにかの淵にひとが立ったとき
ニンゲンはわりとまるはだかだったりする。
あたしは其れをみないふりで
じつとみていた。