アンヂィズキット

いろんな意味で演ずるひと。 芝居・音楽・絵・言葉をサイクロン方式に小出しにして遊びます 。

『堀川中立売』

柴田剛監督
出演 石井モタコ、山本剛史、野口雄介 etc
シネマート心斎橋 レイトショウで鑑賞。


実は一週間程前、
柴田剛監督のあら恋のPVエキストラに参加して来ました。
京都の町並みがきっといい感じになるんだろうな
出来上がりたのしみ!
柴田さんの作品はかなり前に「おそいひと」をHEP HALLで観たっけ。
てことで
大阪上映が終わる前にと観に行く。

「堀川中立売」
柴田剛監督 映画『堀川中立売』

自然体のようなモタコさんでさえも、
別のフィルタを通すと違ってみえるんだなと云う不思議。
別の作品だからあたりまえなんだけど
宮本杜朗監督の『尻舟』をみたときとはまた違って(あれもかなりすきな作品!!)
此のセカイの榎信介なモタコさんは愛らしいののかたまりのようでした。

じっとしてないひとの目線のような
浪曲挟んじゃう変拍子パンクのような
ものすごく面白いリズムが詰まった作品だった。

寺田役の野口さんもすごい。
キレキレ感が、切れ味の悪いナイフでぎざぎざ切り込むように
心に残ってった。

ゆっくり積まれたパァツが
最後にさかのぼりながらかけ違えながら並び替えられ
整列して答えが出るようなあの部分は圧巻。
なんだろうあの気持ちよさ。

登場人物たちが魅力的過ぎる。

ちがう方向からみた
正義と正義が対面すると云うか
正義感と真の正義と云うか
でも
結局正義ってなによ?どれよ?
みたいな
バスロォブ着て闘う2人組の正義と
歪んだ正義と云う視点レンズを貼られて生きてきて
でもよろよろと支え続け自分の中で最早変色した正義と
結局誰が見ても悪であっても
其れでさえ正義と思ってるものが居て
其の乱反射で
其れらは対峙して
歴や史を作って歩んでいる。
ニンゲンとは複雑怪奇だ。

ひとことでは云えない深い部分を
面白い色でまばゆくれきれき積み上げたような
なんかわからんけど
針が振れて仕様がなかった。

うん。
もっかい観たい。
なんどか
観たいな。
そしてまた
別のことを思いたいとおもう。