宙をつなぐとぎれたせんを。
つなぎとめる意識がなければ
其れはからまっているだけで
其れはもつれてもいなくって
先をひけばふたつはほどける
ようにみえている だ
ようにみえている だけの
ふしぎとかなしくならなくて
ほどけさるおとを聞いていた
なみだでしめらせればすこし
きずになったりしただろうか
こえにだしていればそこには
何かがかたちを成したろうか
むすんで
つないで
くくって
かたく
かたく
ぎゅっと
1秒さきにえがく軌跡は
ひとつとひとつの虚構のながなわで
けんめいに跳んでいるのはいま
宙なのかもしれない。